鎌倉時代に創建された歴史ある禅寺、京都市の大徳寺で、国宝に指定されている建物の屋根裏からおよそ400年前の大工道具の「ノミ」が見つかりました。
京都市北区にある大徳寺では、江戸時代初期の1635年に建てられた国宝の「方丈」と呼ばれる建物などの修復工事をおととしから進めています。
工事を担当する京都府文化財保護課によりますと、ことし4月、「方丈」の東側の屋根裏を解体したところ古い大工道具の「ノミ」が木材の間に挟まっているのが見つかったということです。
「ノミ」は、長さが23センチあり、刃の表と裏が鋭く削られた「両刃形式」と呼ばれるもので、古くは木材を縦に割るためのくさびとして使われたということです。
今回、ノミが見つかった屋根裏の一部は建立以来、初めて解体されたことなどから、このノミはおよそ400年前の建立当時に使われたものとみられるということです。
京都府文化財保護課建造物係の竹下弘展主査は、「発見された両刃形式のノミは、鎌倉時代のものも見つかっていて、江戸時代初期にも引き続き使われていたことがわかる貴重な発見だと思う」と話していました。
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