台風15号の豪雨で多数の住宅が床上、床下浸水などの被害を受けた静岡市内3区(清水、葵、駿河)で29日、災害ボランティアによる支援活動が始まった。この日は約40人が参加し、民家から土砂をかき出したり、水に漬かった畳や家財道具などを運び出したりした。
清水区では午前9時から、清水社会福祉会館「はーとぴあ清水」で前日までに事前登録したボランティアの受け付けを実施。同区江尻、袖師、飯田、高部の4地区で支援を望む高齢者世帯などに5人程度を1グループとして派遣した。
1階が床上浸水した同区押切の石垣和夫さん(89)宅では、ボランティア6人が泥水で汚れた扇風機や鍋、すだれ、アルバムなどをポリ袋にまとめるなどして、次々に玄関先に運び出した。断水から復旧したため、物置の床面にホースで水をかけ、ブラシなどを使って清掃した。
災害で休校中のため母親と参加した清水飯田中3年小宮山祥斗さん(14)は「自宅は無事だったので参加した。学校で『中学生は災害時に力になれる』と教わってきた」と話した。
石垣さんは「畳がぐちゃぐちゃの状態。自分は立つのもつらい体なので、支援はありがたい」語った。
同市災害ボランティアセンターは事前登録制で参加者を募集している。希望者は県社会福祉協議会ホームページの災害ボランティア特設サイトから申し込む。
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