蚕産業が発展した南砺市の歴史を学ぶ企画展「蚕がつないだ南砺の産業」が十七日、同市北市のあずまだち高瀬で始まった。十八日まで。入場無料。
市の蚕産業は蚕の卵を販売する「蚕種(さんしゅ)」が井波で、ふ化した蚕を育ててまゆを作る「養蚕(ようさん)」が五箇山で、まゆから引いた糸で製品を作る「絹織物」が城端で、それぞれ一五〇〇年代後半に始まった。貴重な収入源として各地域の発展を支えたが、いずれも戦後に衰退し、現在は絹製品製造の企業が城端に一社だけある。
となみ衛星通信テレビのグループ会社「ティエスティテクノ」(南砺市遊部)が五月に発行した冊子「チャンネルガイド」で市の蚕産業を紹介したところ、反響があり、「もっと知りたい」という要望が多く寄せられた。これを受け、児童たちに三地域の発展を支えた蚕の存在を知ってもらおうと初めて企画した。
会場では蚕が絹織物になるまでの過程や歴史をイラストや写真でまとめた約二十枚のパネルを展示。蚕の一生が約一カ月と短いことや、蚕産業による繁栄が国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の城端曳山(ひきやま)祭などを支えたことなども紹介されている。
ほかに、蚕を一匹ずつ育てるための「マブシ」や、部屋の室温を下げないようにする「シチョウ」といった道具もある。
会場は午前九時〜午後四時。蚕産業に詳しい学芸員らによる座談会が十八日午前十時から開かれる。(広田和也)
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