敦賀市のみなとつるが山車会館で、近世敦賀の代表的な商家「網家伝兵衛家」の山車に関する道具を並べた企画展「あみやさん家の山車のお道具~北前船主とつるがの山車~」が開かれている。十月十六日まで。
網屋伝兵衛家は江戸時代、港から港へ貨物を運ぶ「回船業」を営み、北前船主として活躍した。地元商人が山車を所有し、祭りで引き出していた時代でもあり、同家も山車五基を持っていたとされる。商家の山車は明治以降、地元区に譲り受けられた。
展示している網家伝兵衛家の山車に関する道具は十三点で、江戸時代から明治初期のもの。同家の末裔が現在まで保管している物も含む。山車の舞台上の旗ざおに取り付ける丸型の「旗頭」は、金と銀色の二種類が並ぶ。いずれも大きさは直径三四・五センチで、現在の旗頭より二倍ほど大きい。銀色の旗頭は現在、黒色に変色し歴史を感じさせる。
山車の装具では、武者人形に飾るかつらや手袋、帯などが展示されている。網家伝兵衛家の山車を再現した模型や、山車の舞台座に取り付けられていた黒漆塗りの欄干もある。
山車会館の担当者は「山車の歴史はかつて地元で栄えた商人のおかげもあって、現代まで続いていると知ってほし...
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