三重：忍術書技術や道具網羅：地域ニュース - 読売新聞オンライン

　忍術秘伝書「万川集海」には、あらゆる忍器が紹介されている。水上、水中で使用するものは水器編に収められており、数多くの道具が紹介されている。最も有名といえるのは「水蜘蛛（ぐも）」だろう。水上をアメンボのように移動できるかのような描写で、マンガをはじめ多くの作品に現れるものである。非常にシンボリックな忍者道具だ。

　水器以外にも火器、松明（たいまつ）、薬法などが「万川集海」や、その他の忍術秘伝書に収められている。ここで注意すべき点は、それらは「忍術にも含まれている」技術や道具であるということだ。

　国際忍者研究センター所蔵の史料を例に挙げると、誠玉小栗流という流派の秘伝書がある。忍術流派ではないので、秘伝書の序盤は人体の急所図などが描かれている。徒手攻撃を目的とした武術の秘伝書だが、後半は松明の作り方や調合方法となっている。

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