
佐賀タクシー(佐賀市)は今春から、タクシーを利用して手ぶらでキャンプを楽しむ新事業に取り組んでいる。道具や食材は全て同社が準備し、初心者にはインストラクターが手ほどきする「至れり尽くせり」のサービスが評判だ。常務取締役の牛島尚子さん(56)は「新型コロナウイルス禍で利用者が減る中、『密』を避けられることで人気のアウトドア業界に目を付けた」と狙いを語る。(丸山滉一)
「ペグは真っすぐ打つと抜けやすいから、斜めに打ってね」
7月上旬、佐賀市三瀬村の観光牧場「どんぐり村」の高原で、同社の高柳和宏さん(51)がテントを固定するための「ペグ」を打ち込む参加者に語りかけた。
この日、参加者は自宅に迎えに来たタクシーに乗り込み、川遊びを楽しんだ後、テントの組み立てや火おこしを教わり、「みつせ鶏」のバーベキューを楽しんだ。職場の同僚と訪れた佐賀市の会社員(26)は「作業は思ったより簡単。これなら自分たちだけでもできそう」と笑顔を見せた。
高柳さんは「ツアーがキャンプ初心者の入り口となればうれしい」と語った。
同社によると、タクシーの利用客は感染状況によって増減を繰り返しており、コロナ禍前の半分以下に落ち込む時期もあった。そんな中、普段はタクシー運転手として働く三瀬村在住の高柳さんが昨年、牛島さんにキャンプ事業を提案した。
観光庁から補助を受けて道具一式をそろえ、11月から試験的にツアーを実施し、取り組みが本格化。高柳さんと牛島さんは日本キャンプ協会からインストラクターの認定を得て、参加者を迎える態勢を整えた。
7月に入って土日は予約が相次いでいる。気軽にキャンプができると、特に家族連れに人気という。通常は父親に負担が集中しがちな荷物運びや組み立ての必要がなく、運転の心配をせずにお酒を楽しめるからだ。
「コロナ禍でも収益を得られる事業は必要。夏休みに参加者を増やしたい」と牛島さん。今後はインターネット環境などを整え、休暇を楽しみながら仕事にも取り組む「ワーケーション」の事業も視野に入れている。
料金は全て税込みで、送迎代などを含めてテント1室(最大大人4人)3万8800円、別途食費などが1人3500円(小学生以下2000円)。問い合わせは 佐賀タクシー ( 0952・22・4315 )へ。
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