
お盆は先祖を供養する行事。故人を想う4日間となる。私事だが、道具を大切にしていた義父の姿がよみがえる。
ある時、電気シェーバーを借り、使ってそのまま返したら「掃除しなければダメ」とたしなめられた。汚れが気になるのかとわびたら、理由は「放っておくと切れ味が落ちる」だった。
義父は、料理はほとんどしないにもかかわらず包丁をこまめに研いでいた。そんな道具へのこだわりは仕事ぶりにも表れていたのだろう。電気関係の技術職をしていたが、定年後もしばらく請われて取引先で働いていた。
道具は使えば消耗する。日々の手入れもそうだが、定期的に全体の調整が必要となる。お盆の連続休業の間、自動車メーカーなどは生産設備のメンテナンスをラインごと行う。こうした設備業者に日々の生産は支えられている。
インフラにおいては、夜間の道路工事や鉄道の保守・点検。いずれも目にすることは少ないが、多くの人が休んでいる間に不具合は補修・交換され、移動の安全が保たれる。来週の月曜日から国内各地の工場が本格的に動き出す。リフレッシュした従業員たちが戻ってくる。現場には再び活気が満ちて、安全でより質の高い生産が行われる。
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