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食事をもれなく記録するメガネ「FitByte」 カーネギーメロン大学開発 - ITmedia

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 米カーネギーメロン大学の研究チームが開発した「FitByte」は、ユーザーの食事を記録することで食生活を可視化するメガネ型ウェアラブルシステムだ。

photo FitByteを着用し食事を記録している様子

 FitByteは、1台のメガネ型ウェアラブルデバイスによって食事摂取の全行動(口へ運ぶ、噛む、飲み込む)をモニターし、検出した飲食物を自動的に撮影して種類を識別する。

 これまでの食事モニタリング用ウェアラブルと違い、飲食物を口に運ぶ、噛んで飲み込む一連の動作を全て追跡することで、飲食行動の誤検知を抑え、もれなく捉えることを目指す。

 動きの検出には、装着者の耳の周りに配置されたジャイロスコープ、近接センサー、慣性計測装置(IMU)などを用いる。具体的には、次のように検出する。

  1. 顎を動かす際の側頭筋の屈曲を観測することで咀嚼を検出
  2. 加速度センサーを使用し、喉の振動から嚥下を検出
  3. 赤外線近接センサーを使用して手と口のジェスチャーを検出
photo FitByteのハードウェア。A、C、D、EにIMU、Bにジャイロスコープと加速度センサー、フレーム前方にカメラと赤外線近接センサー、その他バッテリー、マイクロコントローラーが組み込まれている

 飲食行動と認識すると、下向きカメラが作動して口元の食品を動画撮影する。深層学習で訓練されたモデルを使い、撮影した食品の種類を自動で識別する。

photo FitByteで撮影した飲食物

 実験では、デバイスを着用した被験者5人の日常の飲食行動を91時間にわたって記録した。69回の食事や間食のうち61回を正確に検出し、誤検出は7回。飲食の検出に要した時間は平均で6.4秒だった。

photo 日常生活で飲食活動をFitByteを用いて追跡している様子

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August 19, 2020 at 09:24AM
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