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大学は休校継続 教員ら不安抱えオンライン授業準備 自身の研究に影響も - 毎日新聞 - 毎日新聞

宮崎寛さん=本人提供

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国に拡大されていた「緊急事態宣言」が14日、39県で解除されたが「特定警戒都道府県」の京都府は対象に含まれなかった。府は休業要請の緩和を判断する独自基準を定めたが、完全な解除までには時間がかかるとみられる。休業要請の対象となった大学の関係者も先行きへのさまざまな気持ちを抱えながら、オンライン授業の準備に追われるなどしている。【福富智】

 「普段以上に資料を作り込む必要があり、準備に費やす時間は倍になった」。京都市と大阪府にある二つの大学で、非常勤講師として国際政治などを教える宮崎寛さん(38)=同市=が明かした。大学は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、オンライン授業に移行。一方、教員は授業の準備に今まで以上の負担を強いられ、自分の研究や家庭にも影響が出ているという。

 授業は、テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」などを利用。オンライン授業の場合、読むだけで授業内容を全て理解できるような資料が必要なため、準備に半日以上かかることもあるという。4月にはオンデマンド授業用の動画を作ったが、音声の吹き込みなどに時間を要し、完成まで1日かかった。

 一方、学部を越えた教員同士のつながりも生まれている。オンライン授業の準備を巡り、学内システムの掲示板で情報を共有しようという動きがあり、負担の軽減につながっているという。宮崎さんは「教員や学生、職員らが、それぞれの情報と知恵をシェアしようと認識を新たにし、積極的に行動することが重要だ」と指摘する。

大学側がオンラインに対応できない場合も

 ただ、大学側がオンライン授業の移行に対応できていないケースも少なくない。資料を作成する際に使用するデータ量に配慮するなどしていても、初日に大学のサーバーがダウンしたこともあった。その日は約20人が参加する英語の授業が3コマあったが、出席できない学生も多くいたという。宮崎さんは「体力の無い大学はオンライン授業への対応が追いつかず、学生が不利益を被ることになる」と指摘する。

 休業要請が続く中、自分の研究にも影響が出ている。授業の準備に多くの時間を割く必要があるうえ、休業要請で大学の図書館が自由に使用できず「非常勤はお金がないので、書籍や論文を手に入れるのも大変」。加えて、忙しさから1歳8カ月の子どもの子育てを、パートナーに押し付けるような形になっていることも懸念している。「子どもには気持ちの余裕を持って接したいが……」。宮崎さんが吐露した。

「通勤の不安は大きい」

 府内の大学で非常勤職員として事務に携わる40代女性は今でも週3回、電車やバスを利用し、自宅のある兵庫県から約1時間半かけて出勤している。女性は「大阪も通過するので、通勤への不安は大きい。収束すれば京都も解除してほしいが、県境を越えた移動について検討されないまま議論が進むのでは、と心配だ」と吐露する。

 大学では、電話の応対や窓口業務を担当している。大阪府や兵庫県など7都府県を対象にした緊急事態宣言が4月7日に発令された後、他府県から出勤している人はテレワークに切り替わった職場や大学もあったという。女性は兵庫県から通うことに不安を感じていたが、自分の職場でテレワークはすぐには導入されなかった。

 労働組合に相談したところ、4月20日ごろからテレワークが始まった。週2日は在宅で勤務するようになったが、自宅に持ち帰れない書類もあるため、全てテレワークにすることはできないという。

 職場の同僚も少なく、対応に限界があることも分かっている。それでも、女性は「職場からきちんと説明があれば納得できるが『自己責任で働く』というスタンスで、健康管理について配慮はなかった」と疑問を呈する。

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May 15, 2020 at 09:04AM
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