石川は地元50% 富山は関東25%
大学の受験シーズンが最終盤を迎えている。東日本と西日本の境目に位置する石川、富山両県の受験生は、どの地域の大学に進学してきたのか−。過去のデータを調べると、石川県では年を追うごとに地元志向が強まり50%近くに上る。富山県は関東地方が一貫して最も多く25%になる。(小佐野慧太、戎野文菜、寺田結)
文部科学省がまとめた1971年以降のデータをみると、石川の受験生の地元志向は年々、強まっている。26%程度だった地元への進学率は、50%に迫る勢いだ。北陸新幹線の金沢−長野間が開業した2015年以降もこの傾向は変わらない。
原因は何か。他の都道府県よりも大学数が多いことが考えられる。総務省の統計によると、石川県の人口10万人あたりの大学数は17年、1.05校と京都府に次ぎ全国2位だ。京都府では、府内に進学する割合は50%を超える。
金沢大でセンター試験を受けた金沢市の金沢学院高3年の岡田陸飛(りくと)さんは「地元の大学は就職率もいいし、施設も整っている。大学でしっかり勉強して、地元に就職したい」と言い切った。
石川県小松市の県立小松明峰高3年の男子生徒は「県内の大学に行った方が学費や生活費が安くすむって、親に押し切られた」と打ち明けた。
石川県のもう一つの特徴は北陸新幹線開業後も、関東より関西に進学する受験生が多いことだ。星稜高3年の庭植(にわとこ)まりあさんは「関西の大学に行きたい」と話す。理由は「北陸新幹線より、(金沢と京都・大阪を結ぶ)特急サンダーバードの方が運賃が安い。親も自分も行き来しやすい」と説明した。
富山県の特徴は何か。石川と違い、一貫して関東に進学する割合が最も多いことだろう。東京の大学への進学を希望している富山県高岡市の県立伏木高3年の押川倫久(りく)さんは「新幹線が直通になったことは、進路選びに大きかった。東京は就職活動もしやすそう」と話した。
富山でも地元志向は強まっているが、21%にとどまり関東には及ばない。
育英予備校金沢(金沢市)の背戸江美子校長は「北陸新幹線の開業後、受験生は、所在地にとらわれずに大学を選ぶようになった。それでも地元志向が強いのは、石川県内の大学が多いからだろう」とみる。
石川県内の大学13校のうちで、60年より前に設立されたのは金沢大、金沢美術工芸大など4校のみ。65年に金沢工業大、67年に金沢経済大(現金沢星稜大)が設立された後、一気に増え、現在は当時の3倍になった。
文科省の統計は71年以降しかない。石川県内の大学数の増加が県内進学率の上昇につながっていることを考えると、60年から19年という約60年間でみても、大学数の増加とともに地元志向が強まる傾向は変わらないとみられる。
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March 08, 2020 at 09:20AM
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【北陸図会 発刊1960~2020】 最多の大学進学先 - 中日新聞
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