2020年02月02日18時00分
大学入学共通テストの英語民間試験活用と記述式問題導入の見送りを受けて、1月15日に「大学入試のあり方に関する検討会議」の初会合が開催された。
200席ほどの傍聴席はいっぱいで、萩生田光一文部科学相の冒頭あいさつから始まった約2時間の議論に耳を傾けていた。しかし、今後どう議論が流れるのか、さぞ不透明感ばかりが募ったことだろう。
開始後1時間ほどが過ぎ、萩生田文科相が公務のため中座するということで発言した。
まずは、今回の見送り判断について、政権の支持率低下を憂慮したものだという一部報道を否定し、「局の皆さんと夜な夜な真剣な議論をし、多くの皆さんの声を聴いて」最終決断したものだと説明した。
驚いたのは「どこかで1回、雰囲気の悪い会議をクローズ(非公開)でやったらいかがか」と提案したことだ。
文科省や委員同士の批判を想定してのことらしい。すぐ「文科省側もいろいろな思いはあるだろうが、すべてオープンにして話をしていただきたい」と付け加えたところを見ると、ターゲットはむしろ文科省事務方なのだろう。
さらに、萩生田文科相は706校がセンター試験を利用しているという事務方の説明にも、かみついた。
学部・学科の一部定員が利用しただけでも1校とカウントしていることに、「変な数字のマジックは要らないから、裸の数字を出して先生方に議論してもらう準備をしてほしい」と注意した。
矛先は大学関係者にも向けられた。「あれだけ『4技能は大切だ』『記述式も大切だ』と会う人すべてが言っていたのに、文科省がやめたからといって自力でやる学校がないのは、私は不思議でしょうがない」。
昨年12月3日の記者会見でも、国立大学の8割が民間試験を活用しないと判断したことに、「ずいぶん非積極的だな」と感想を述べていた。
こうした発言に、ある委員は「自分の言っていることが分かっているのか。自己弁護しながら、まるで英雄気取りだ。オープンにしろというなら『桜を見る会』(の名簿廃棄問題)でもやれっていう話だ」と憤っていた。
萩生田文科相はまた、二つの改革の問題点について「私が気付いたことは野党も指摘していたし、議事録を見ると専門家の先生たちも問題提起していた。なぜ、ここまで来てしまったのか不思議でならなかった」とも述べていた。
しかし、その「不思議」な状況を作り出した責任は、むしろ政権の側にあったのではないか。直接には文科省が主導したとしても、それは忖度(そんたく)のまん延によるものだ。
先の委員も嘆いていたように、こちらが不思議でならない(N)【「内外教育」1月24日号より】。
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February 02, 2020 at 04:00PM
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【教育コラム】不思議でならない ~大学入試改革、仕切り直しに思う~ - 時事通信ニュース
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